平成22年度東京都体育指導委員課題別研修会
平成22年度 東京都体育指導委員課題別研修会
『体育指導委員に求められる資質とは何か!』
~スポーツ立国戦略は何を求めているのか~
- 趣旨 地域における体育指導委員活動の充実および資質の向上、並びに広域的な
連携・協調をはかることで、都内の地域スポーツ振興に資することを目的として、
「スポーツ立国戦略」の中で体育指導委員に求められているものはなにかを研修する。 - 主催 東京都体育指導委員協議会・東京都
- 日時 平成23年1月29日(土)午後1:00 ~ 4:30
- 会場 新宿区四ツ谷中学校コミュニティールーム
- 講師 国際武道大学大学院 特任教授 鈴木 智幸 氏
熱く語る鈴木先生
*スポーツ立国戦略
「スポーツ立国戦略」を総合的かつ積極的に推進し、より一層のスポーツ振興に取り組むこと
で、スポーツ立国の実現を目指し、より多くの人がスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、
スポーツを支え、そしてスポーツを育て、スポーツの持つ多様な意義や価値が社会全体に
広く共有され、我が国の「新たなスポーツ文化」が確立されることを期待する。
・基本的な考え方
1.人の重視…する人・観る人・支える(育てる)人
2.連携・協働の推進
・重点戦略
1)ライフステージに応じたスポーツ機会の創造
2)世界で競い合うトップアスリートの育成・強化
3)スポーツ界の連携・協働による「好循環」の創出
4)スポーツ界における透明性や公平・公正性の向上
5)社会全体でスポーツを支える基盤の整備
*スポーツ界への提言 ~スポーツによる国家戦略のために~
将来に向けて、スポーツ界は新たな時代に求められる存在理由と価値をアピールすることが
重要であり、「社会に支援される側」から「社会を支援する側」に転換するなどの意識改革が
必要である。
【第1提言】 新たな「スポーツ立国ニッポン」を目指す
日本人は長年、スポーツの価値を「教育と健康作りの手段」として評価
→ 教育と健康以外に「平和」「経済」「環境」といった地球規模の社会的な価値を見出すような
意識改革が必要である
【第2提言】 日本の生涯スポーツ振興の最大政策は「学校開放」にある
日本の小・中・高等学校の体育施設は世界一の水準にある。
→ 夕方以降の校舎(学校管理場所以外)を「NPO法人総合型地域スポーツクラブ」等に
指定管理者として外部委託する事で、共同利用化を進めることが出来、スポーツ活動が
「新しい公共」に貢献できるようになる。
↓〈相乗効果〉
・学校・・・管理業務の軽減と学校経営への地域協力
・クラブ・・・活動拠点や収益の確保
・地域社会・・・スポーツ機会の充実とコミュニティの活性化
【第3提言】 自立的な財源確保のために、「寄付支援社会」を目指す
スポーツ財源について、補助金と広告に依存するのではなく、国民がスポーツ界を支える
「寄付支援社会」を構築できるよう努力すべきである。
→ そのために国民からスポーツ界が寄付対象として評価されるよう、スポーツの持つ
社会的価値と貢献をアピールし、支えられる事への感謝と結果を還元すべきである
↓
日本社会の活性化と健全なナショナリズムの醸成に貢献
国民・経済界・行政が複合的にスポーツ財源を支える
↓↑
スポーツ界はスポーツによる価値還元に常に努力する
*体指に求められている資質とは?
・行政には専門職の人がいないので体指が代わりをする
→ 新しい発想の提案及び実行(連絡調整・プロデュース・コーディネート)
・行政からきちんとした立場と権限をもらって、総合型スポーツを進めていく
・・・このほか、税制に関するお話や、小学校に体育の専任があったほうが良いというお話など、
斬新でユニークな発想がたくさん詰まった3時間半でした。
慣例・恒例を破るのはとても労力のいることだけれども、今までどおりでは何も変わらない
・・・わかっちゃいるけど耳の痛いお話でした。
難しいお話を解りやすく・・・ありがとうございました